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ライティングの第一人者、AIBAが20年のキャリアを語る。

光を自在に駆使してWOMBのフロアを彩るライティングの第一人者、AIBAのキャリア20周年記念インタビュー。


INTEGRAL SOUNDの手によるサウンドシステム(詳細はこちらを参照)、最先端のクリエイターたちによるVJ / モーション・グラフィックス・パフォーマンスと並んで、WOMBの大きな特徴であり、最大の魅力のひとつとして多くの人々に強い印象を与えているものとし て、ライティング / レーザー / 液体窒素を駆使した空間演出があります。そのシステム構築を手掛け、自ら変幻自在にライティング / レーザー / 液体窒素を操り、視覚的にフロアを彩りながら未体験ゾーンに誘うライティングの第一人者として活躍しているのが、WOMBでのTROUBLE HOUSEや06S、SESSION等でお馴染みのAIBAです。WOMB以外でも、国内での各種イベントやフェスティバルはもちろん、マイアミで開催さ れたWInter Music ConferenceやドイツでのTime Warp等、海外のイベントでもブッキングされるという、ライティング・エンジニアとして異例の活躍を見せています。

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今回、WOMB VOICEではライティング・エンジニアとしてキャリア20周年を迎えたAIBAにインタビューを行い、イベントやパーティには欠かせないものでありなが ら、日頃、あまり語られることのないライティングという空間演出表現の魅力について語ってもらいました。

NYでの原体験と帰国後の試行錯誤を経て。

ー 最初にライティングに魅せられたキッカケは?

NYですね。もともとはダンスをやっていたこともあって、20歳の頃に行ったんです。1980年代にTHE SAINTっていう、プラネタリウムがそのままあるドーム型のスペースがあったんですが、ボクがNYに行ったときはTHE SAINTの企画室がホワイト・パーティとブラック・パーティっていうコンセプトが対になったゲイ・パーティをやってて、そこでTHE SAINTでもメインで照明を担当してたRichard Sabalaって人のライティングを見て「これをやりたい!」って思ったのが最初です。パーティ自体もホワイトは天使、ブラックは悪魔ってコンセプトで、全てのアート・ディレクションが統一されてて完璧でしたね。もともと、NYではライティングに対する意識がすごく高くて、出演するアーティストと同じくらい誰が照明なのかが重要視されてました。フライヤーにも名前が載るし、照明がヘタだとブーイングもありましたからね(笑)。日本で電気工事の仕事をしていたこともあったので「これはできるかもしれない」と思いました。

ー 実際にライティングをやるようになったのは帰国後ですか?

そうです。最初はどこか特定の場所に務めたわけではなく、いろんなオーガナイザーさんに「やりたいんだけど」って相談してみたら「ちょうど誰も担当者がいないからやってみる? 飲み代くらいは無料にするから」って言ってくれて。それが1991年頃ですね。まだ、照明担当なんて特別にはいなかったし、VJすらいない時代だったんで。

ー ターニング・ポイントになったタイミングはありましたか?

やっぱり、徐々にオーガナイザーやオーナーの中に理解してくれる人が出てきたことが大きいですね。1993年頃にはだいぶ定着してきた感じがありました。特に、新宿にあったDelightのオーナーがNYのシーンにも通じてた人で、海外に行く度に新しい照明機器を買ってきてくれて。ただ、マニュアルとか何もない状態だったんで、完全に独学でした。特に誰かに師事したこともなかったので。メーカーとかに直接連絡を取って調べるような感じでしたね。ニュー・ヨークで電気工事をしていた経験が活かせました(笑)。結果的に、Delightが最初に働いた店になったんですけど、いろいろな実際に試せたって意味ですごく貴重な経験でした。理解のあるオーナーのおかげです。当時の日本にはなかったようなハイ・スペックな照明がたくさん付いてて、そういう意味では今のWOMBを小さくしたみたいな感じでした。

WOMBのレーザー / 照明 / 液体窒素の演出は世界でも稀に見る水準。

ー その後、WOMBのラインティングのシステムを手掛けるわけですが...。

Delightの後、より大きな仕事をやりたいって希望があったので、それを見据えて1年間、照明業者で働きました。システム構築のノウハウ、演劇やコンサートで培われてきた基礎を学ぶためですね。その後は麻布十番にあったMISSION。より大きなサイズの箱ですね。基本的にはMISSIONで専属でやりながら、機会があれば他の場所でもやるようなスタンスでした。その頃、ファッション・ブランドのイベントや単発の大きめのイベントとかも開催されるようになってきたので。1990年代の末、ちょうどミレニアムの時期だったし。

ー WOMBがオープンしたのは2000年でした。

4月ですね。やっぱり印象深いのは2003年にフル・カラー・レーザーを導入したこと。2001年頃から単発でカウントダウン等にはレンタルで入れてたんですが、そうしながらいろいろな機器やメーカーを選定して。当時はけっこう悩んだんですが、結果としてWOMBの個性というか、ブランディングの面でも欠かせない魅力になりました。僕は海外でもいろんな場所を見てるけど、レーザー・照明・液体窒素が全部、こんなレベルで揃ってる場所って、世界的にもないんですよ。最近はいくつかあるんでしょうけど、あの段階で全部揃ってたってすごいことだし、今でも、世界でも稀に見るって水準ですよ。

ー WOMBのオープンはいろんな意味で絶妙のタイミングだったかもしれませんね。

そうですね。日本のシーンの歴史を見ても、(INTEGRAL SOUNDの)STEVE DASHが手掛けたサウンドシステムがあって、レーザーとハイスペックの照明機器と液体窒素を常設してるって、すごくインパクトがあった。特にフル・カラー・レーザーは多くの人にとって、本当に初めての体験だったと思うんですよ。何本もの強烈なレーザーが波を打ったりする光景は。あと、WOMBの大きな魅力として、レーザーでアーティスト名やレーベル名、パーティ名を表示できることがありますね。お客さんはもちろんですけど、来日したアーティストもすごく喜んでくれます。WOMB自体も、面白いものにはすごく積極的だし。その姿勢も大きかったですね。

ー WOMBのシステム構築に携わったのはAIBAさん個人のキャリアでも大きな出来事でした?

もちろん。自分が照明のシステム構築したWOMBが世界で2位に選ばれたんですから。レーザーも入れられたし、液体窒素も照明もシッカリしているし、音もいい。今もTROUBLE HOUSEや06S、SESSIONなんかでやってるけど、やっぱりWOMBは僕にとって勝手知ったるホーム・グラウンドだよね。出演しているアーティストやスタッフも含めて。

ー AIBAさんにとってWOMB ADVENTUREって、どういう意味合いがありますか?

WOMBとは基本的な考え方が違いますね。やっぱりスケール感が違うので。僕の使うオモチャをたくさん入れられて楽しい(笑)。あと、新しい機材やアイデアのを試せる場って意味合いもありますね。WOMB ADVENTUREみたいな場所、あのスケール感だから試せることっていうのはあると思います。チャレンジというか。そこで得たものはWOMBにフィードバックできるので。WOMBのスペックを上げていく意味でも大切な場所ですね。実際、WOMBの照明はこれまdねい3回リニューアルしてるんだけど、毎回、そういうかたちでのフィードバックを取り入れてるので。


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主役はフロア。現場でしか味わえないのがライティングの魅力。

ー ライティング自体についてですが、もともとコンサート・ホールや演劇の舞台に照明はあったわけですが...。

コンサート・ホールや舞台との最大の違いは、照明を当てる場所が舞台ではなくフロアで楽しんでいる人たちだっていうことです。ステージ照明ではなく、フロアっていう空間を彩るための照明。それを心掛けてやっています。あと、コンサートや舞台では演目や演出があらかじめ決まっていますが、僕がやっているのはあくまでもライヴ。その音楽の流れだったり空間の雰囲気に合わせてライヴでやっている点も特徴ですね。音楽と別個に独立してやっているわけでもないし。むしろ、セッションのような感覚です。音楽もフロアも含めてコミュニケーションだと思うので。もちろん、真っ暗ではダメってわけではないし、ストロボだけでも成り立つんだけど、そこにさらに刺激を与えてパワーアップさせるようなものだと思ってやっています。音楽との親和性って意味では、ダンスをやっていた経験が役立ってます。ダンスってリズムを分解して取る必要があるので。

ー WOMBをはじめとして、最近はAIBAさんの下の世代のライティング・エンジニアも増えてきました。

「弟子」みたいな考え方はあまり好きじゃなかったんですが、最近はなるべく若い世代の人に仕事を手伝ってもらったり、僕のところにきたオファーを振って、やってもらったりすることもあります。ライティングは、若い人たちがチャンスを得るのがなかなか難しかったりするので、僕と一緒にやってることが彼らの信用になったりするのであれば、僕の名前を使ってもらって構わないです。音楽や映像は自分で家で練習したり、作品をまとめて聴いてもらったり見せたりできるけど、ライティングは現場でしかできないし、現場でしか学べないので。

ー 確かに! その通りですね。ある意味、とてもレアなものというか...。

僕はパーティってそれでいいと思ってて。確かに、映像や音楽のように家で作品を作れるほうが、名前や存在が知られやすいとは思いますけど。ただ、現場でしか体験できないってことは、現場以外では評価されないっていう面もある。そもそも、パーティ自体も本来はそういうものだと思うんですけどね。その場でしか体験できないものというか。

ー パッケージやデータにはできないものだし、現場でこそ最高のものを体験できるってことですね。では、何の制約もないとしたら、どんなパーティをやってみたいですか? つまり、理想のパーティってことですが...。

実はすでに考えてるんで言いたくないんだけど(笑)。エクスポみたいなものができないかな、って。大きな会場で、WOMBだけじゃなくて、他のお店や企画やプロジェクトがそれぞれのスペースを演出するような。スペースのサイズもブッキングも演出もそれぞれが個性を出す感じで。実は日本はすごく横のつながりが強いというか、シーンの中でスタッフ同士の交流がすごくあるし、仲がいいでしょ。海外だったらお互いに入れてももらえなかったりするのに。だから、できるかなと思って。実際、僕のようなスタンスで仕事ができてるわけだし、つなぎ役にもなれると思うし。もちろん、東京以外の都市からも参加してほしいし。それで、昼間からオープンして未成年が入れるようにしたい。日本のシーンのショウケースになるし。楽しそうでしょ? 実はちょっと具体的に考えてもいるんだけど、パクられたらそれはそれで。ここでこう話してたってカタチも残るし、誰かがやってくれるなら、それでもいいや(笑)。

ー メチャメチャ楽しそうですね。最後に、もうすぐTROUBLE HOUSEのアニバーサリーです。

これからその打ち合わせなので、まだ何も決まってません(笑)。まぁ、TROUBLE HOUSEは、これこそ、まさにホームって感じですね。自分たちがやりたいと思ってることができてるって手応えは感じてます。音楽も映像もライティングも演出もフロアの雰囲気も。そこにいろいろなエッセンスを加えることでより良いパーティにはしていきたいですね。

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TROUBLE HOUSE - 8th ANNIVERSARY -2010/SEPTEMBER/16/FRIDAY

OPEN TO LAST : EMMA
VJ: NAKAICHI(UNU)
LIGHTING + LASER: AIBA
VIP LOUNGE: OMB, YOHEY, SUZUKI+NAKO, TSUTOMU, REACH, DAISUKE YAO
WOMB LOUNGE: SUGIURUMN, K-SOBAJIMA , ATT, OO-KAZU, AMI
* 詳細はこちら


AIBA
1996年より麻布・MISSIONでライティング・エンジニアとして経験と実績を重ね、2000年4月のオープンからWOMBの専属照明オペレーターを担当。WOMBならではのハイエンドな機材環境を活かし、ムービング・ライトやフルカラー・レーザー、窒素ガス等を巧みに操りハイスペックな空間を創り出し、共演した海外のトップDJたちからも高い技術を認められる。現在はフリーランスとして活躍し、06SやSESSION、TROUBLEHOUSE、ageHaでのULTRA MUSICなどのレギュラー・パーティの他、数々のイベントで照明&レーザー・システム構築や構成デザイン、データ・プログラミングなどを手掛け、高い評価を得ている。
プロフィール

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